一物全体(いちぶつぜんたい):ひとつの食材を丸ごと食べること。 昨今の健康ブームや、オーガニックブームなんかで、この「一物全体」がなにかと話題に上っています。 一物全体とは、上記にあるように、ひとつの食材を丸ごと頂くことです。 例えば、にんじん や 大根、なども皮を捨てず、そのまま皮ごと頂くということです。 魚なども、皮や骨、頭も身と一緒に頂くのが良いということをいっているのですね。 「農薬がついているから」と 大根の葉の部分を捨てたり、皮を向いたりするのは、農薬を使った人間側の都合であって、本当は、丸ごと全体を頂くことが、本来の食の姿だ ということでもあります。 野菜や魚の皮に、栄養が詰まっているということは無論のこと、これは、陰陽の理論からもとても理に適った考え方なんですね。
野菜などには、あまり差はないのですが、例えば お魚の内臓は、陰性側、骨から出る出汁は陽性側ですね。 また、こうした考え方の世界に獣肉はあまり登場しないけれど 例えば、ホルモン焼きの内臓部位は陰性よりだし、牛のハツは、心臓だから極陽性の部位です。 このように、実は、ひとつの食材の中でも陰陽が分かれているし、それが、ひとつの固体として完全にバランスを保った形になっているっていうことですね。 マグロなどの、大きな魚や、豚肉、牛肉 などの獣肉を好んで食べない方がいらっしゃるのは、一物全体がどうしてもできないからなのではないかと思います。 マグロや豚肉、牛肉などは、どうしても 切り身などとして部分的にしか食べることができません。 でも小魚の鯵(あじ)や、秋刀魚(さんま)は、一人のひと が、全体丸ごと食べることができます。
つまり、 一物全体とは、「食材は、収穫されたそのままの姿が栄養的にも陰陽にも完璧である」という思想の言葉なんですよね。 天然の 栄養のぎっしり詰った部分を捨てて、ビタミン剤などで栄養を補っている。 これが皮肉にも現在の日本の食事情でもあるようです。